※当院では’06年5月より「腹腔鏡下手術」を開始いたしました。

腹腔鏡下手術
これまでの婦人科手術は、腟式を除くと、お腹を10〜15cm切って行う開腹手術しかありませんでした。しかし、ここ数年、手術機器や医療技術の進歩によって、腹腔鏡(胃カメラのような筒状のカメラ)を用いた手術が積極的に取り入れられています。これが「腹腔鏡下手術」と呼ばれるものです。

■腹腔鏡下手術のメリット
お腹を大きく切らないため、傷が小さく傷の痛みも少なくてすみ、手術後の回復も早くなり、社会復帰も早くなります。
※腹腔鏡下手術は、ヘソを15mmくらい切開し、そこから腹腔鏡を入れてお腹の中をテレビモニターに映し出して観察します。さらに2、3ヵ所、3〜15mm腹部を切開し、そこに細長い手術器具を入れて手術操作を行います。
不妊の原因となる癒着も少ないといわれています。

腹腔鏡下手術と開腹手術の違い
  腹腔鏡下手術 開腹手術
痛み 弱い 強い
食事開始 早い 遅い
歩行開始 早い 遅い
入院期間 7〜10日 約2週間
社会復帰 早い 遅い
  腹部の傷あと ※卵巣のう腫摘出後の一例です。

■腹腔鏡下手術のデメリットと危険性
お腹をふくらませる「気腹」という操作をするため、全身麻酔が必要となります。
摘出物の回収や切開、縫合のため、手術時間が延長する場合があります。
出血(輸血が必要となることもあります)、他臓器(腸管、膀胱、尿管)損傷、大血管損傷などの危険性が開腹手術と同じように稀にあります。

■手術が可能な主な疾患
卵巣のう腫  子宮外妊娠  子宮筋腫  その他

■この手術をお受けになる前に…
担当医から患者さまご自身の病気の状態と手術の必要性、方法、危険性について十分な説明をお受けになり、納得されてから手術を選択していただきたいと思います。この手術にはメリットも多いのですが、どんなケースにも対応できるわけではなく限界があります。この手術を行っている途中で、ひどい癒着や出血などの症状が確認され、開腹した方が患者さまにとって安全で早いと判断した場合は、開腹手術に切り替えることもあります。